相原正明の個人オフィスのホームページです

2012年4月〜2013年3月

メールマガジン 第67号〜第72号

第72号

謹啓 明けましておめでとうございます。全く心当たりのない方から住所と名前しかない賀状が届きました。何とも気になって半日あれこれ考えた末、昨年頂いた名刺を全部調べたところ、ある会社の社長さんでした。印象付けに良い方法かも知れませんね。
ご多幸をお祈りしながら、メルマガ第72号をお届けします。

相原正明行政文化小園 メールマガジン第72号(H25.1.15)

― 経済再生へ雇用制度改善 ―

円高・デフレそして不況に苦しんできた国民は、アベノミクスと呼ばれる安倍新首相の経済再生にかけるリーダーシップに期待を寄せている。
この経済再生の主要な担い手は誰か。経営者であり、圧倒的に多数を占める雇用される人々である。武田信玄公に「人は石垣、人は城」の言葉がある。成功の鍵は働く人々の資質であり、その能力・意欲を如何に引き出せるかにある。

今、改めて雇用のあり方を問う必要があると思う。雇用問題の中で比重を増し、早期改善を求められているものに派遣雇用(派遣労働)がある。
厚生労働省の調査による派遣労働者数の推移を見ると1998年度に約89万人であったものが10年後の2008年度には約399万人と4倍以上に増えている。

この派遣雇用については様々な問題が指摘されてきた。①正規雇用に比べて低い賃金水準にあり、勤続による昇給や一時金がない。社会保険の加入が徹底されていないなど、ワーキングプア(働く貧困層)の温床となっている②短期の細切れ契約も見られるなど雇用が不安定である③労働組合も企業別となっているため派遣労働者が組織対象外となっている④派遣労働者にとっては正規雇用の見込みがなく、賃金上昇がなければ士気が低調となり、業務の質が低下しかねない⑤こうしたことが長期的に日本の国際競争力を低下させ、国内市場の縮小を招く⑥このような雇用による若者の生活の不安定化は独身者の増加を招き少子高齢化をさらに進行させるなどである。

昨年、労働者派遣法が改正施行された。派遣労働者の保護のための法律であることを明記し、日雇い派遣の原則禁止、派遣料金と派遣労働者の賃金の差額の派遣料金に占める割合(いわゆるマージン率)の情報公開の義務化などを定めた。
中でも、派遣会社が有期雇用の派遣労働者(雇用期間通算1年以上)の希望に応じ、無期雇用の労働者としてとして雇用する機会の提供をすることや派遣労働者の賃金などの決定にあたり、同種の業務に従事する派遣先の労働者との均衡を考慮することを義務付けたことは大きな前進といえる。

こうした雇用制度の改善を本物にしていくためには、働くすべての者の労働者としての尊厳が守られ、同一価値労働、同一賃金が確立されるべきだとする理念を経営者側及び労働者側がよく自覚し、実践していく必要がある。そのことが働く者の意欲を向上させ、企業業績の向上に結びつき、経済再生を実現させる着実な道と考える。

雪かきの極意は人も車も通る前に軽やかにサッと掻くことのようです。運動にもなりますよ。ただし腰を痛められないよう願います。 小園亭主敬白

(注) 本文は、平成25年1月15日付けの新聞―岩手日報「日報論壇」に掲載されております。

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https://www.pon.waiwai-net.ne.jp/~ma230301(相原まさあき政経事務所HP)
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第71号

謹啓 一昨日、海辺の旅館別館を借り切った形で、学生時代のボランティア仲間20人と時を忘れて語り合いました。40年前と何も変わらぬお互いでした。
お元気でしたか。メルマガ第71号をお届けします。

相原正明行政文化小園 メールマガジン第71号(H24.10.15)

― TPP参加姿勢の転換を ―

あの環太平洋連携協定(TPP)参加を巡る激しい論議はどうなったのであろうか。
昨年11月野田首相が反対論を振り切り、「TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と表明したことにより、世は騒然とし、緊迫した。しかし、今年5月の日米首脳会談での交渉参加表明が見送られ、その後消費税増税法案の成立と引き換えに約束された衆議院解散・総選挙の流れの中で失速してしまった。

国論は割れている。経団連の米倉会長が早期参加を求める一方、JA全中は1千万を超す反対署名を政府に提出した。
政府と民主党の執行部は参加交渉に積極的な立場であるが、反対・慎重派の議員も多い。自民党は賛否を明確に主張していないが、推進派と反対派がおり、反対派の方が多い。他の党もみんなの党以外は反対・慎重派である。

TPP参加の問題点または重大な懸念と指摘されるもののうち主なものは次の点である。①米国・豪州などから廉価な農産物が無関税に流入すれば日本の農作物はその価格差から壊滅する。②遺伝子組み換え食品などの規制の緩和が要求され、食の安全が損なわれる。③郵便貯金制度や農協共済制度の開放を要求され、米企業の投資が始まる。④病院の株式会社化、国民健康保険制度の縮小、混合診療の解禁を招き、医療サービスの質の低下と医療費の大幅な高騰を招く。
ところで、参加後、自由化し過ぎたとして再規制できるかというと、それはできない条項となっている。また、TPP離脱は可能でも参加後に日本国内に進出したり事業拡大した外資系企業から膨大な損害賠償請求を受ける。

このような大冒険をして国民を混乱と困窮の危険の淵に立たせて良いものであろうか。
さらに指摘すべきは、外交・防衛・貿易一体の戦略の不足である。尖閣問題で緊張関係にある中国は、自由貿易戦略を政治・外交・安全保障の観点から捉え、米国主導のTPPには参加しないことを明らかにし、韓国はTPPは国益にならないとして米国との2国間交渉に切り替えた。
日本の姿勢は、ただ「バスに乗り遅れまい。問題があれば後で考える。」というふうに見える。日本の将来を決める重大な岐路である。一度、参加姿勢を解消して上記戦略を示し、日本が主導する貿易秩序の再構築に向かうべきである。

俳句は秋が深まるほど多作となり、良い句が生まれる気がするのは何故でしょうか。実り豊かな季節をご健勝でお過ごしください。 小園亭主敬白

(注) 本文は、平成24年10月11日付けの新聞―岩手日報「日報論壇」に掲載されております。

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第70号

謹啓 昨晩の盛岡での高校同級会は、少人数ながら勉強会あり放談会ありで楽しくかつ有意義でした。ただし、実力を超えたアルコールに久しぶりで翌朝頭痛を覚えてしまいました。
ご健勝でお過ごしでしたか。メルマガ第70号をお届けします。

相原正明行政文化小園 メールマガジン第70号(H24.9.23)

― 国民的放射能教育の必要性 ―

新聞・テレビに放射能汚染問題に関する話題が出ない日はない。「福島の方々が苦労して作った作物だから、協力のつもりで買った。自主検査で納得のいく数値にもなっている。」との関西の消費者の声が報じられている。あの大阪の橋下市長が本県の震災がれきの受入に関して「日常生活で浴びる放射線量と比べ過大な量が発生することはない」と訴えても反対する市民の怒号を浴びている。

また、国は本年の4月に食品中の放射性セシウムの新基準を出したものの、急な変更で現場が対応に苦慮したばかりでなく、より厳しい独自基準を掲げる流通業者の独自基準に引っかかり、仕入れを断られて苦境に立たされる生産者も出ている。農水省が待ったをかけようとしたが流通業界や消費者の反発を受けてトーンダウンした。「国より厳しい独自検査は、むしろ風評被害を起こさず生産者を支えることにつながる。」との意見まで出されている。この新基準には混乱を招いた側面がある。

世界的には、1979年のスリーマイル島(アメリカ東部ペンシルバニア州)と1986年のチェルノブイリ(旧ソ連のウクライナ共和国)の原発事故があり、多数の教訓が残されていたのであるが、日本の事前対応は不十分で、このたびの福島原発事故の対策は右往左往の状況にも見える。

その国の新基準であるが、食品に含まれる放射性セシウムの規制値(食品1キロ当たりの数値)が大きく変更された。飲料水が200ベクレルから10ベクレルへ、牛乳が200ベクレルから50ベクレルへ、野菜類、穀類、肉、卵、魚が500ベクレルから100ベクレルへと変わったのである。その理由は、「国際規格などを勘案し、これまでの暫定規制値である年間線量5ミリシーベルトから1ミリシーベルトに引き下げた結果」という。

この説明にどれだけの人が理解と納得をすることが出来るであろうか。専門的過ぎて解らないことだらけである。しかし、ことは生命と生活に関わることでもある。少しづつ調べてみる。
①ベクレルとは、放射能(放射線を出す能力)の強さを表す単位であり、シーベルトとは放射線によってどれだけ影響があるのかを表す単位である。②ベクレルをシーベルトに直す計算式がある。③原発事故に関係なく、日常的に受ける自然放射線による年間線量は、世界平均で2.42ミリシーベルトであり、その内訳は空気吸入で1.26、大地から0.48、宇宙から0.39、食物から0.29ミリシーベルトである。④放射線の人体への影響を見ると広島・長崎の原爆被爆者の長期調査などの結果、癌などの明確な健康影響は被爆線量約100ミリシーベルトを超える場合である。⑤放射性物質にはセシウムやヨウ素などがあるが、半減期というものがあり次第に減少する。

以上を調べてもなお基準以下の食品をどう組み合わせて一生食べ続けてどういう数値になるのか、放射性物質をある程度含む土、牧草、草木、がれきなどを大量に集めた場合の放射能の側面からする人体への影響はどう見るべきか、などなど判然としないものが多く、疑心暗鬼の原因ともなる。

国は早急に放射能教育(仮称)を分かりやすくあらゆる年齢層に対してきめ細かく実施すべきではないか。無論、自治体もそれを学びつつ住民に普及させることが大切である。この教育が浸透することにより、がれきの広域処理、農林水産物への風評被害、過剰な規制競争抑止などの重要課題の早期解決につながり、更に原発とその事故対応への国民的合意形成に貢献することになると思う。

重ね着をしながら虫の音に聞き入っています。知らぬ間に、御身体を冷やしてしまわれないようお願いいたします。            小園亭主敬白

(注) 本文は、平成24年9月20日付けの岩手日日新聞に「特別寄稿」として掲載されております。

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第69号

謹啓 盛岡の旧宅の古物を整理していると既に成人した子の幼い頃の絵やノートが大切に箱にしまってあります。当の本人達は捨てて良いと電話で無情に言ってくるのですが、捨てられない親が一人いました。
お元気でしたか。メルマガ第69号をお届けします。

相原正明行政文化小園 メールマガジン第69号(H24.7.9)

― がれき処理に想う ―

奇跡の一本松(陸前高田市)が世界各地からの寄付金を財源として保存されることになりそうだ。希望の灯火にも見える。しかし、その一方で負の象徴の如くそびえるがれきの山に現実の厳しさを感じざるを得ない。

本年6月に改定された岩手県災害廃棄物処理詳細計画によると、本県の震災がれきは、精査の結果90万トン増えて、525万トンとなった。3年で処理する計画であるが、初年度の23年度においては51万トン余と関係者の懸命の努力にかかわらず、10%程度の進捗に留まった。期待の広域処理はわずかに9,900トンであった。残り2年で全量を処理し切れるであろうか。

同計画の苦しさは、処理の基本方針に「可能な限り県内処理に努める。なお不足分を広域処理ご協力いただき、平成26年3月の処理完了を目指す」という表現に滲んでいる。
特に今後約89万トンもの処理が必要な不燃物については、県内処理も広域処理も具体的に見込むことができず、「不燃物については県内処理、復興資材等としての利用の活路を見いだすことに努めることとします。」と結ばざるを得なかった。ここに苦悩が極まっている。

6月28日に来県した細野環境相は、広域処理の見通しも立たない不燃物の扱いについて「国としても課題と認識している。できるだけ公共事業で再利用を進め、それでも処理しきれない場合は不燃物限定で広域処理を図る努力をする。」旨話したという。
残り2年を切っている段階で安心を与える内容とは言い難い。もともと平成26年3月の処理完了というのは、阪神大震災を参考とし、「復旧、復興を進めるためには目標が必要」とした環境省の工程表であり、この間の処理費用は実質的に国が全額補助するものである。

基本的に国の責任でやり遂げる明確な姿勢と具体的な実施プランがほしい。広域処理を自治体任せにせず、国が前面に出て住民を説得しつつ、全国の自治体に処理量を割り振るような決意と実行が必要である。
さらに国も自治体も不燃物の具体的活用策を明示して実行することが急がれる。これは環境行政分野だけでは難しく、全行政分野が協力して取り組まなければならない。その際、併せて現在がれきが積まれている場所の計画移転や新発想による地域経済活性化策・雇用振興策との連動も検討願いたい。
関係者の昼夜を分かたぬ血の滲むような奮闘努力を知りつつ、提言したい。

津波こし高さのあたり百合の花 江山   ご健勝をお祈りいたします。
小園亭主敬白

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第68号

謹啓 とても大切な言葉に言い尽くせない程お世話になった九十代の大先輩が本当に穏やかな良いお顔で身罷られました。咲き初めた花々は壮行の人の列のようです。お健やかにお過ごしでしたか。メルマガ第68号をお届けします。

相原正明行政文化小園 メールマガジン第68号(H24.4.20)

― 幸せ指標のすすめ ―

「今は幸せかい」という佐川満男のヒット曲(S43)がある。このような問い掛けを住民に行い、政治・行政の大切な指標とすることはできないだろうか。

昨年11月、新婚間もないブータンのワンチュク国王(31)とジェツン・ペマ王妃(21)が来日された。被災地での子供たちとの交流などに日本国民の耳目が集まり、その初々しい夫妻の立ち居振る舞いに魅了されたことは記憶に新しい。

このブータン国の「国民総幸福量(GNH)」という国民の心の豊かさを追求する政策が近年世界的に注目されている。前国王が40年ほど前に「GNHは国内総生産(GDP)よりも重要」と提唱したものである。2005年に初めて行われた同国の国勢調査では、「あなたは今幸せか」という問いに対し、96.7%が「とても幸福」または「幸福」と回答した。底抜けに明るく、のん気な国民性とも評されるが、その心の中を以上の数値は示してくれている。

2006年にイギリスのレスター大学が全世界約8万人の人々に聞き取り調査を行った「GNHランキング」がある。それによると1位デンマーク、8位ブータン、125位日本となっている。国内では昨年11月に法政大学大学院が行った研究がある。出生率、離婚率、悩みストレス率、自殺死亡者数など40の指標に基づいて算出した。その結果は1位福井県、22位岩手県、最下位大阪府であった。

これまで国や自治体が自分たちの位置づけを住民に説明する場合、人口、産業生産額、インフラ整備率などの指標が中心となってきた。私が市長時代、小中学校での課外授業で子ども達に市の状況を説明するのに、人口が県内何位、農業生産額が何位などと説明するのが常であった。どの自治体の行政計画を見ても、こうした数値をいかに上げるかの目標指標となっているのが現状である。

この点ブータン国では、特徴的項目として「心理的幸福」があり、寛容・満足・慈愛の感情と怒り・不満・嫉妬の感情を心に抱いた頻度を調べる。それによって、どの地域のどんな人達が怒っているか、慈愛に満ちているか一目で分かるという。これが政策に生かされていくのである。

政治・行政の究極の目的は人々の真の幸福にある。今後このようなGNH指標を国や自治体の主要指標として導入し、物質的豊かさのみならず、精神的な豊かさを併せ持つ国・地域に導くべきではなかろうか。

先輩と私と後生と。年(季節)ごとに入れ替わる同種の花々の様でもあります。互いに不可欠の存在。そんなことなど想いつつ、ご健勝をお祈りします。
小園亭主敬白

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第67号

謹啓 「霞立つ春の長日を恋ひ暮らし夜も更けゆくに妹(いも)逢はぬかも」とは万葉の歌人柿本人麻呂の春の吐息です。春宵をいかがお過ごしですか。メルマガ第67号をお届けします。

相原正明行政文化小園 メールマガジン第67号(H24.4.2)

― 政 治 塾 ―

最近の世論調査によると、政権党民主党と最大野党自民党の支持率が合計でも30%台に留まり、「支持政党なし」はそれを上回って40%台に達している。

既成政党に対する国民の不満や政治不信がその背景にある。これは5年間に6人も首相が代わるという海外から見ても情けない姿、東日本大震災と原発事故に対する政権の機能不全などに起因している。

そんな中、橋下徹大阪市長が率いる大阪維新の会の動きが期待と注目を集めている。大阪ダブル選挙での圧勝、行財政・教育改革などに大鉈をふるう強いリーダーシップやスピード感、演説力などに多くが魅了されている。「維新八策」などはまさにあの坂本龍馬の「船中八策」を彷彿とさせ、日本の洗濯への期待を抱かせている。

この大阪維新の会の政治塾が3月24日いよいよスタートした。全国から2千人を超える受講生を集め、最終的に衆院選で「300人擁立、200議席獲得」を目指すというものだ。受講生は会社員が最も多く、現役官僚、医師、弁護士、地方議員も含まれている。隔週で土曜日に開かれる講義を約3ヶ月間受講し、その後400~1,000人に絞り込んでいくという。

もしこの大阪維新の会が目標を達成した場合、恐るべき素人集団になるとの危惧が出されてはいるが、既存の政党の閉塞感を打破するものとして多くの支持を得ていることは疑いない。

日本にはこのような政治塾が極めて少ない。若者などが政治の道を志そうとしても手がかりが特殊な世界に限られているのが実情だ。そのような意味でも橋下政治塾は注目される。

野田首相が学んだ松下政経塾(神奈川県)は代表的な政治塾である。松下幸之助が、120億円の寄附を行って昭和55年に創設した。全寮制で4年間(設立当初は、5年間)の教育を行ない、塾生には、月の手当てと活動資金が支給される。これまで248人の卒塾生を出したが、国会議員38人(現在)を始め、地方議員、首長などの多くの政治家を育てている。

このほか大前研一氏が平成6年に創設した一新塾(東京都)がある。1年コースで3,400名の卒塾生を出し、多くの政治家も誕生させている。

東北では、岩手の地に政経塾「いわて平成松下村塾」が昨年発足している。NPO法人いわて未来政策・政経研究会の主催で3ヶ月コースであるが、既に二期を終え、11人の卒塾生を世に送り出している。

歴史を遡れば、幕末の吉田松陰が開いた松下村塾がある。学ぶだけでなく、行動する人材を求め、短期間のうちに久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文など多くの人材を育てた。これらの人物が明治維新への扉を開いた。

新しい世を切り開くのは政治であり、若者などにその道を早い段階で具体的に示し、国家や地域の発展のため、志高く行動力ある人材を育成すべきである。
今後このような政治塾は一層重要性を増すと考えている。

花粉症のことを万葉の歌人は何と呼んだでしょうか。花粉の病とは優雅な名でもあります。万事お気をつけの上ご健勝でお過ごしください。

小園亭主敬白

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