田んぼの造成の仕事が一区切りついたので、今日から堆肥運びを始めた。
雪解けが早い今春は、周りの家々の農作業も急ピッチで進んでいる。中にはもう堆肥撒布後の耕起を終えている田んぼもある。田の造成や隣近所の頼まれ仕事で忙殺されていた私も、内心ちょっと焦っていた。
この堆肥は毎年転作田の草を積んで作ったものだけれど、中にはここへ移住した年に畳屋から頂いた古畳で作った堆肥もある。移住初年の苦し紛れの策だった。
堆肥を軽トラに積んでいると、目ざとく見つけて早速猫たちが三々五々やって来た。
堆肥の山に登ったり、追いかけっこをしたり、中には軽トラの下から顔だけ出して寝そべってるのもいる。
ホント、困るんだよなあ。機械や車を使っているときに近くにいられると!
うちの猫たちは、私が家から見えるところで仕事をしていると、大概誰かしら寄ってきては目の前でゴロゴロしたり甘え声で鳴いたりするのでちょっと困る。
そして夕方になると決まって御飯(餌)の時間を知らせに呼びに来る。
まったくうちには邪魔な現場監督ばかり多い。
冬の間は家から出たがらなかった猫たちも、今の季節になるともう黙っててもひとりで外に出て遊んでいる。
春は本当に素敵だ。爽やかな風が顔に快い。
夕食には土手からカンゾウを摘んで来て鍋に入れる。
畑の隅にカキドオシの可憐な花を見つけた。
畑にはびこって野菜に纏わりつく厄介なこの草も、こうして小さな姿で花をつけているのを見ると、かわゆく思えてくる。
冬は冬なりにゆっくり休めたし、時間に余裕があったのでいろいろなことに取り組めて楽しかったが、春も春で、更に更に素晴らしい。
一年で一番素敵な季節に、今いると思う。
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