AGRICO日記

2004年3月15日(月)
大切。みんな大切!
今朝は結構寒かった。鶏の水も凍っていたし、玄関を開けたら猫たちも大急ぎで家に入ってきた。(もっとも、餌の時間だからいつもドヤドヤと入っては来るのだが。)
地面が溶けるのを待って、さあ土木作業だ。
まず炭窯に屋根をかけるための柱立て。手回しのスパイラル・ディガーで掘り始めたが、石が会ってとても掘れない。バックホーに切り替えた。まあまあ4本の柱が立ったところで、次回は地面がすっかり乾くのを待って整地に入る。
その間、いよいよ懸案の暗渠掘りを開始。
我が家の田んぼで一番大きい場所(といっても1反分しかない。山間地の悲しいところ!)だ、この日のために、去年から資材を買って用意している。100mは敷設することになるだろう。
意気揚揚と掘り始めたが、石また石。この地域はどこも石の多いところなので、多少のことでは驚かないが、今回は掘り進むごとにおびただしい量の石が出る。もしかして昔、アテルイの時代には石畳と石垣だったのではないだろうか?
やがて暫くして、猫たちが揃って呼びに来た。そろそろ夕食の時間らしい。そうか、今日はここまでだな。あまり根を詰めると体に来る。
自分の身体もも大切だし、猫たちも大切だ。自分の体の中でも、手、足、指の先まで、例え小さかろうとみんなとても大切だ。どれかひとつ具合が悪くなっても全体にひびく。
うちにはたくさんの猫や動物がいるけれど、我が家にとっては彼らもみんな、等しく大切なんだなぁ。
2004年3月14日(日)
思い立ったが吉日!
今日ホームページ作成ソフトを買ってきた。
まだGeoCitiesの無料HP作成ツールを使って初めてHPを作り始めてから半月ほどしか経っていない。連日苦心してやっと知人にも紹介できるところまで来たところなのになぜだろう、と傍目からは思うだろう。(実際この日記もそのHPツールで書いている。)
現在プロバイダー等が無料か、または廉価のHP作成サービスを提供しているが、私もかねがね自分のHPを作ってみたくて、あれこれと漠然とした構想を練っては農作業が一段落して時間ができるのを待っていた。たまたまこの冬GeoCitiesを見ていて、急に思い切って作り始めたのだけれど、簡易版なので極めて単純な構成のものしか作成できない。かけた時間の割には(勉強にはなったが、)どうしても期待通りにできないのがわかった。
もう春も近いので、このまま1年間我慢し、次の冬にでも本格的に作り直そうかとも思ったが、思い立ったらいても立ってもいられない性分。それに難しいことや時間のかかることほど、取り組むのにあるていどの勢いが必要だ。それに長い目で見れば、これからHPの内容を蓄積していくのに、不満足なものをしぶしぶ使い続けるより、最初多少の出費があっても満足できるものを長く使う方がよい。
1万円の出費は大きかった。帰りに酒屋によって安ワインを買ったら、それこそスッテンテンになってしまった。
いろいろな障害はあっても、今の自分にとってとても大切な、時間やお金やさまざまなものをかけてすることは、きっとそれだけの価値がある。心の中でそう思って家路についた。

2004年3月12日(金)
あなたはどういうゲームが好きですか?
雪も溶けて地面も乾いてきたので、久しぶりに外で作業をした。
まさかこれで冬が終わりではないだろうが、この気象条件の日に外で働かないと、何となく後ろめたいような気がしたりするから面白い。私もまだ、大方の日本人と同じ働き中毒が治ってないようだ。
今までの2週間、ホームページを作るべく、ひたすらパソコン画面と睨めっこしていた。お陰でそちらの方はそこそこ進んだけれど、生活としてはとても不健康に感じられた。脱サラ以前にそのような生活を続けていたのが遠い昔のように思われる。もうあのときのような生活に戻りたくはないなぁ。
さて、本来の農家らしい仕事に戻って何をしたかというと・・・。
穴を掘って、畑の石を何千個か拾って、コンクリートを運んで、砂利を掃いて、、、。ひたすら肉体労働である。
あぁ、今日は久しぶりに疲れた。春になったらまた毎日がこんな風なんだろうか。肉体労働というのは、不思議と達成感や充足感を得やすいものではあるが、それにしても連日そればかりだといい加減身体がもたない。去年は3回も腰を壊した。なんだ、これでは先ほどのパソコン画面と対極的でかつ本質的に同じみたいだ。
どんなに働いても疲れないスーパーマンのような身体ならいいのに!
でも、例えば圧倒的に有利で必ず勝つゲームというのは、果たして面白いのだろうか?
そう、もしかしたら私たちは、自分なりに一等面白いゲームのシナリオを選んで今を生きているのかもしれない。だとしたら、今ここで自分自身が選んだゲームを目一杯楽しまなくちゃ!

2004年3月10日(水)
猫の恩返し
食品に関してはあまり買い物をしない私が、地元のスーパーにとても助けられていることがある。
それは時々魚のあらを頂けることだ。
何しろ我が家の食べ物の消費量は多い。猫が8匹、犬が1匹、鶏が・・・と、口の数でいっても食べる量からいっても、人間よりもその他の方が圧倒的に多い。それらをすべてお金で賄うとすれば、私は猫家代表として今日、明日にでも夜逃げをすることになりそうだ。
でも、農家の強みは食べ物を生産することにある。まず鶏の餌は100%自給、人間の方もまあ8割から9割は自家生産、そして問題は、本来が肉食動物である犬、猫たちなのだ。
基本的に私の食べる玄米と野菜(ジャガイモやカボチャが殆どだが、)は毎日彼らと分かち合うとして、今の我が家の鶏(肉)の数では、猫家の家族を養うにタンパク質が絶対的に足りない。ドッグフード・キャットフードも買ってはいるが、実のところ非常に家計を圧迫している。
そういう訳で月に2〜3度地元のスーパーに魚のあらを頂きに行くのである。相手方はいつも快く用意してくれている。もしこれがなかったら、私のアグリコ生活は厳しいものになっていたかもしれない。
猫たちは先日、心ばかりの感謝の気持ちを少しの言葉と自分達の写真でもってスーパーの方々にお贈りした。(もちろん私が書いたのだが・・)
スーパーの方々は、とても喜んでくれたみたいだった。

2004年3月9日(火)
春の訪れ
今日は1週間ぶりによい天気になった。
やはり3月ともなると日ごとに確実に暖かくなる。昨日まで大雪続きで、朝方もマイナス8〜9度の寒波が続いていたのだが、今日1日晴れただけでもう地面が顔をのぞかせているところもある。特に今年は雪のない暖冬だったので、もう地面から暖かくなってきているのだろう。春はもうすぐだ。
そういえば啓蟄も過ぎた。空がダイナミックできれいだ。昨日は猫がモグラを捕ってきた。うちの猫たちはみんな狩り上手なので、我が家を始め隣りの家もすっかり鼠がいなくなってしまった。ここに引っ越してきた2年半前は、毎晩屋根裏で鼠の運動会が聞こえたものだったのに・・・。しかたないから猫たちはちょっと離れた近所の家まで出張して鼠を獲っているみたいだ。

そろそろ私もいろいろと春の準備を始めなくちゃ。

農家にとって、雪がなくなればすることは次から次へと山ほどある。この北国では雪に覆われた数ヶ月が唯一の仕事に追われない季節なのだ。することはあるのだが、今日やることはある程度自分なりに選ぶことができる。

季節とともに働き、いつも自然と生命に触れて生きる。

耳を澄ませて自分をしっかりと見つめていこう。

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